□状態:NGC-UNC Details Obverse Cleaned(肖像面に洗浄痕あり/未流通)
このところ見直されつつあるトルコの500クルシュです。オモテはトルコ共和国、建国の父「ケマル・アタチュルク」、ウラはオスマン・トルコ時代の金貨(「デラックス金貨=Monnaie De Luxe」)のデザインを踏襲しており、この銘柄も「デラックス金貨」と呼ばれることもあります。なお同じデザインで25K、50K、100K、250K、500Kの5種があり、500クルシュは最高額面です。直径は44ミリ、重さも約35グラム(金品位は91.7%)ある大型の金貨です。
この金貨は1942年から近年まで長期間発行されてきましたが、各年の発行枚数は多くはありません。発行数が年によってばらつきがあるのも、この銘柄の特徴です。少し長くなりますが、年別の発行数を以下に紹介させていただきます。
1942年:2,949枚
1943年:1,210枚
1944年:1,254枚
1947年:3,699枚
1950年:59枚
1951年:21枚 ←コレです
1952年:26枚
1953年:35枚
1954年:182枚
1955年:14枚
1956年:13枚
1957年:68枚
1958年:121枚
1959年:294枚
1960年:208枚
1961年:619枚
1962年:1,228枚
1963年:1,985枚
1964年:2,787枚
1965年:4,361枚
1966年:5,572枚
1967年:6,637枚
1968年:5,983枚
1969年:7,152枚
1970年:11,000枚
1971年:15,000枚
1972年:15,000枚
1973年:7,939枚
1974年:5,412枚
1975年:6,205枚
1976年:11,000枚
1977年:6,931枚
1978年:5,740枚
注)太字は大特年です。1979年以降の発行数は不明です。
ご覧のように1950年から1957年までが激レア年号で、本貨1951年は21枚しか発行されていません。
さてこのコインについてです。
NGC社のケースに書かれているように、本貨の肖像面のケマルの周辺あたり、フィールド部分に細かいヘアラインがあります。NGC社のコメント(OBV CLEANED=肖像面に洗浄痕あり)通り、この部分を中心に洗浄されています。洗浄痕がよくみえるように1~4番目の写真を撮りましたのでご確認ください。
上記のように一部に洗浄痕がありますが、それ以外は大きな欠点はありません。摩耗は軽微ですし、スレやキズ、アタリなども見えません。UNC Detailsではありますが、まずまずの高状態です。
なお冒頭のようにこの銘柄は最近人気化しています。発行から60年ほどが経ち、そろそろアンティークコインとして市場は見始めているのではないかと思います。その点ではペルーの100ソルと似た性格を持っていると思いますし、ペルー100ソルの希少年銘や高状態のものが値を上げていますので、この銘柄も希少年号は期待できると思います。
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