1890年代に入るとアメリカ経済の発展の影響もあり、この金貨は毎年100万枚以上のオーダーで発行され続けたので、このコインは今でも多数残っています。特にこの1904年銘は600万枚以上も発行されおり、PCGS社の鑑定総数も20万枚を超えています。
でもこのコインのようにMS65を付ける高状態の個体は稀です。PCGSの鑑定分布によりますと、このコインと同じMS65の鑑定枚数は6,179枚(2023年10月現在)で上位3%以内に入ります。世界を見渡すと残存枚数の多いコインでも、状態の良いものは値上がりする傾向にありますので、この価格なら持っておかれてソンはないはずです。
MS67:3枚
MS66:282枚
MS65:6,179枚 ←ココです(上位3%以内)
MS64:42,204枚
MS63:77,678枚
MS62:76,858枚
MS61:17,840枚
MS61以下:6,704枚
さてこのコインについてです。
ご覧のようにウラ/オモテとも目立ったキズやスレなどはなく落ち着いた輝きです。この銘柄の場合、女神のホホやマユ、アゴなど隆起した部分にキズが付きやすいのですが、ご覧のように本貨にはほとんどそれがありません。フィールド部分もスレ/キズなど少なくすっきりとしています。PCGS社の評価通り素晴らしい状態です。
PCGS社の価格ガイダンスでは、1904年銘のMS65は5000ドルとなっています。現在の為替レート(1ドル=149円)で換算すれば、税込み74.5万円ほどになります。
なお先日(2023年10月15日)に国内で開かれたオークションで、本銘柄(1904年銘)のNGC-MS65が出品され、オークション会社の手数料込み約76.5万円で落札されています、アメリカコインに関してはNGCよりPCGSのほうが同グレードでも高値で売買される傾向になります。
アメリカのコインは長い間下落が続いていましたが、2019年を底に反転傾向が見えます。以下はPCGS社が集計する「アメリカの一般的な金貨指数=Generic Gold Coin Index」の10年間のグラフです。ご覧のように2019年以降はドルベースでも上昇傾向にありますが、2022年以降進んだ円安傾向により、足元の円建て価格はさらに上昇していると思います。
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