明治の旧5円金貨も明治3年から明治30年まで発行されましたが、最初の2年(明治3年と4年)はサイズがやや大きく23.84ミリあります。これに対し明治5年以降はサイズが21.82ミリと小さくなっていますが、重さは8.33グラムで変わりありません。発行枚数は明治3年と4年あわせて約27万枚、以下同5年が約106万枚、同6年が約315万枚、同7年が約73枚と続きます。市場に出てくる個体は明治6年銘(本銘柄)が多く、以下同5年、4年、3年、7年と続きます。売買価格も概ね左記の順になっています。
ここのところ随分と明治の旧金貨も値を上げてきましたし、海外のオークションでも人気が出てきました。
さてこのコインについてです。
オモテ/ウラとも目立ったキズやスレはありませんし、PCGS社の評価MS65通り未流通の良い状態です。輝きも美しくフィールド部分はマット状に輝いて、さらにその輝きに加えシブい「金さび」が乗っており、このコインに時代の経過に伴う古色を与えています。手が加わった痕跡がなく好感が持てるコインです。
なおPCGS社によって明治5年銘は201枚が鑑定されていますが、内訳は以下の通りです。
MS67:3枚
MS66:59枚
MS65:61枚 ←ココです
MS64:46枚
MS63以下:32枚(数字なしDetails鑑定を除く)
「ときいろ」では4年ほど前、明治6年銘の旧5円金貨(NGC-MS65)を21.3万円で販売いたしましたが、こうして振り返れば当時の売価の安さに驚きますし、この3年の間に旧5円が随分と値上がりしたことがよくわかります。今ではとてもではありませんが当時の価格でお売りすることはできなくなってしまいました。
でもだからと言って現在の価格が割高だと店主は思いません、数年後にまた「あの時は安かった」と振り返ることになるのではないでしょうか。明治の旧金貨はご覧のようにカッコイイ龍のデザインが施されており、近代日本が生んだ最高峰のコインといってよいでしょう。デザインの良さが相場に与える影響を考えると、現在の相場でもまだ評価不足ではないかと店主は思います。
なお本銘柄(旧5円の明治6年銘)ですが、最近のオークション相場はMS65で34万円ほどになります、総支払額ベースでは37.7万円ほどです。
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