□状態:NGC-AU58(EF+/極美+)
イタリアがまだいくつかの王国に分かれていた頃、そのうちの一つサルディニアで発行された80リレ金貨です。肖像は当時のサルディニア王カルロ・フェリーチェ(在位1821-1831年)です。
オモテ面はカルロ・フェリーチェの肖像、ウラ面はサヴォイ家の紋章です。クラウスのカタログ(Standard Catalog of World Coins 9th Edition)によりますと、本貨の価格ガイダンスはEF40クラスで2750ドル、MS60で5000ドルとなっています。
なおこの銘柄(KM-123-1)は1824年からカルロ・フェリーチェが亡くなる1831年まで発行されました。以下は年ごとの発行枚数です。
・1824年(5,919枚)
・1825年(13,728枚) ←ココです
・1826年(75,957枚)
・1827年(38,947枚)
・1828年(22,504枚)
・1830年(5,972枚)
・1831年(740枚)
合計163,293枚
ご覧のように本貨1825年は1831年/1824年/1830年に続いて、発行数が少ない年号です。
なお同じデザインでカルロ・フェリーチェの80リレは、もう一種(KM-123.2)発行されています、両者の違いはミントマーク(鋳造所の刻印)で、本銘柄KM-123.1のミントマークはタカで、KM-123.2のほうはイカリです。なお、両者の発行枚数や相場には差がありません。
さてこのコインについてです。
ウラ/オモテとも若干の使用痕がありますが、目立ったキズやスレ、変色などはありません。特にウラ面は鋳造当時の輝きが残っておりきれいですし、特に欠点がない良いコインです。
なおNGC社は本年銘(KM-123.1)を95枚鑑定していますが、内訳は以下の通りです。
MS63:1枚
MS62:5枚
MS61:6枚
AU58:27枚 ←ココです
AU55:12枚
AU53:6枚
AU50以下:38枚(数字なしDetail鑑定29枚を含む)
本貨の重さは約25.8グラム、金の品位は90%ですので、本貨には約23.2グラムの金が含まれています。本日(2024年3月4日)現在の金価格はグラムあたり約11,093円(税込み)ですから、本貨は地金だけでは約25.7万円(税込み)の価値があります。同時代に発行された金貨で、これほど安価に入手できるコインを店主は知りません。
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